爽也は笑うと


私の上からどいて



「覚えてるか?」



と口にした。




「何を?」




「小さい時に、俺が父さんたちの会社を継ぐって言ったら・・・
爽香が・・・
『もし、そうなったら』」



「爽也と結婚する・・・」



覚えてる。


私がまだ莢乃ちゃんみたいな時




爽也の手をとって


そう言ったんだ。


そしたら爽也が



『結婚しよう。
絶対に・・・。』