「爽香って名前と爽也って名前の お母さんとお父さん! 名前まで一緒みたいで、仲良しさんです!」 ――ポタポタっ 「爽香?泣いてるのか?」 「何言ってるの・・・・? 泣いてなん・・・か」 「莢乃よりもお母さんは泣き虫です」 がんばって背伸びをして 私の頭をやさしく撫でる小さな女の子 愛しいと思ったのはこの時で 相馬爽香というものが 頭に浮かんだのもこの時。 この暖かい手のおかげだった。