美幸に聞かれた、修平君は目線を一旦伏せた後私にきいてきた。


その言葉を聞いた途端、私は、時間が止まった気がした。


「そんな奴いないぜ?
俺等、今日全員学校帰りそのままで来たから、制服だし、黒髪の奴もいないし。だいたい、一番隅って女の子だっだろ」



……………え?


制服?
そんなはずない、彼は、白いパーカーでジーパンで………。


あれ?なにか可笑しい。

なにが?


あれ?



固まって動かない私を心配して、美幸が背中を撫でながら私の顔を覗いてくる。


私は何を言ってるかわからない、ただ美幸の唇が音を発しないまま、動いているのを、ただ見つめていた………。