追撃を仕掛ける莉子を、俺は間一髪止めた。 ギリギリと剣は音を立てた。 「空の加護、殆ど残ってないんでしょ?だから湊は私には敵わないよ。」 「勝手に決めつけんなっつーの。俺は、この戦いを止めるまで負ける訳にはいかねぇんだよ。」 莉子は一瞬力を弱めると、後ろに飛んで間合いを広げた。 力が入らなくて震えてる足を、俺は必死に耐える。 「湊に何がわかるっていうの…?」