湊が出て行った後 司は握り締めた紙を見つめる。 湊が司を押しのけた時、胸に押し付けられた紙 あんな渡し方したって事は、佐々木には気付かれたくないのか? 司は紙を開く。 『東高の塚野に莉子を襲わせるって佐々木に脅されてる。 俺は俺のやり方で莉子を護る。司は莉子の側に居てやってくれ。』 「…湊。」 通って行った扉を眺めながら 司は悲しそうに呟いた。