「真由は一人で、泣いてた。俺じゃ、どうしてやることもできなくてさ。無力だと思ったよ。人と人の想いがつながることって、本当に大変で。誰かが幸せなら誰かはかげで傷ついてる。それが、悲しかった。」

「進君…。」

進君も、傷ついたのだろう。
悩んだのだろう。

真由を想い、真を思い。

真もそう。
私と真はずっと会っていなかったのだから。
真は、どんな思いでいたのかなぁ?

『会いたい』と、どれほど願った?
どれだけ願えば、もう一度会えるのかと。
神様に尋ねたって、きっと応えてくれないね。
誰も、知らない。