それは、意外だった。 『しん』兄弟は、本当にかっこいいのだ。 彼女位、いくらでも出来そうなのに。 「仕事忙しいし………いらないんだ。」 ―だから、気にしないで。もちろん、兄貴に誓って手はださないから。― そう言った進君に、つい甘えてしまった。 確かに、このままでは仕事に支障をきたしてしまう。 それだけは避けたかった。 真がいなくなって、仕事まで無くなったら、私はきっと狂ってしまう。