真の進君への愛情がよくわかる。





―進は、やはり悩んでいた。人の悩みを聞く立場のあいつは、人の痛みを一緒に抱え込む奴だから、今の仕事はあいつに向いていたとしても、向いていないと思う。人はあいつに救われても、あいつは傷ついているかもしれない。……諸刃の剣のように。―




進君の、仕事?
そういえば、聞いたことなかった。

しかし、私の目は、意識は次の文にもっていかれた。



―心ちゃんなら、あいつにどんな言葉をかけるのだろう?あの子なら、もっと進を支えてあげられるんじゃないか?進を救ってくれるんじゃないか?あの子は、俺の『こころ』を救ってくれた人だから……………―