「俺は……あなたを手放せない。」

「私といたら……あなたは傷つくわ。……わかるでしょう?」

あなたは真を尊敬し……妬んでた。
真と比べられること、自分が手に入らないものを真が得ることに……傷ついてた。

そうでしょう?



「私の中から……真は消えない。」

「それでもいいと……言っても?」

「よく、ないわ。あなたは……私達は、きっと乗り越えられない」
「俺が知りたいのは!」

進君が声を張り上げた。肩がびくりと震えた。



ぎゅっと、抱きしめられた。

「あなたの、気持ちだ。」