「ごちそうさま~。」

「んじゃ、でかけましょうか。」

進君の格好は、いつもと変わらない。
ジーンズにシャツという格好はシンプルだけど、センスがいい。


「あ……。」

変わらない、と思ってたけど、玄関で靴をはいていた時、すぐ隣を通った進君に、気がついた、ふわりとした香り。


香水……?

「どうかした?」

「あ……、進君、香水つけるんだ、って。」

「?……あぁ、そか。仕事ある日はね、そりゃつけらんないから。休日だけ。心さん嫌い?おとそっかな。」

「ううん。嫌いじゃないよ。……いい香りだし。」