…えっ! やだ、怖い―――… 思わず声を上げようとした、その瞬間だ。 「―――ハッピーバースデー、菜月!」 彼はそう言って私のアイマスクを外した。 すると、テーブルには小さなイチゴの乗ったホールケーキと小さな箱が乗っている。 「…え、これ」 「総務に用があったときにこっそり聞いたんだ。今日だろ、誕生日」 私を背後から抱き締める格好で彼はそう言う。 私はただびっくりして、なにも言えなかった。