車から降りると、彼はすぐに私の手を取った。 そして、手のひらに軽くキスを落とすと優しく笑う。 「やっと二人きりだ」 そう呟くのが聞こえた私は一気に顔が熱くなる。 「なっ、な―――…」 「楽しみだな。さ、行くよ」 彼はそう言いながら私の手を握り、部屋まで案内してくれるのだった。 その後私たちはエレベーターに乗り、松島千尋の部屋の前まで来た。 そこで、彼は思い出したように口を開く。