王子様は少女と度々話しているうちに少女のことが好きになっていきました。
女王様は王子様が少女に優しそうに語りかける姿を見て大変嬉しく思いました。
厳しかった王子様が少し柔らかくなってきたのです。
今まで誰にも弱音を吐かず、全て溜め込んでいた王子様ですが、このところ少女という打ち明けられる存在ができて心に余裕が出来てきたのでしょう。
女王様は王子様を呼び言いました。
「あの少女と結婚してみてはどう?」
王子様は驚きました。
少女との結婚は王子様もできればしたいと思っていましたが、少女が前に言った言葉がひっかかっていたのです。
少女は王子様との結婚は
“別にどうでもよくなったわ”
と言っていました。
どうでもいいとはどういうことでしょう?
少女は王子様との結婚を考えていないということなのでしょうか?
「結婚はしたいですが彼女は王女になる資格が……」
「あるわよ?あなたを支えているじゃない。王女は王子を支えることができれば十分よ」
女王様の言葉に王子様は少女と結婚することを決めました。


