とある堕天使のモノガタリⅢ ~ARCADIA~





そもそも、“浮気”とはなんだろうか…




『なぁ、ジェイ。どこからが“浮気”なんだと思う?』




『そりゃ、ヤったらだろ。』




『そうか。やっぱりお前に聞いたのが間違いだった。』




ジェイクと話していると自分が聖人に見えてくる。




『お~い!二人とも何コソコソ話してんだ?』




そこにやって来た馬鹿…いやマイクにジェイが『よぉ』と片手を挙げた。




『クロウに男がどんな生き物かを教えてた。』




『なんだソレ…』




頭の上にいっぱい“?”を浮かべたマイクにジェイが話の経緯を説明する。




『テーマが深いな…“浮気を覚えたら一人前の男である”ってな?』




『…誰の言葉だ?』




『マイケル・スタイナー。』




『『お前かよっ!』』




右京は真面目き聞いて損した気分になった。




ケタケタとバカ笑いをするマイクは『でもさ』と手に持っていたミネラルウォーターのボトルで右京の胸を指す。




『ぶっちゃけココの問題よ!“浮気”の定義はひとそれぞれなんじゃね?』




『…マイク、珍しく正論言ったな…』




『一瞬アランかと思ったぜ!』




そう茶化す二人にマイクはメガネを押し上げる真似をして『興味深いだろ?』と言うのを見て右京は吹き出した。