そもそも、“浮気”とはなんだろうか…
『なぁ、ジェイ。どこからが“浮気”なんだと思う?』
『そりゃ、ヤったらだろ。』
『そうか。やっぱりお前に聞いたのが間違いだった。』
ジェイクと話していると自分が聖人に見えてくる。
『お~い!二人とも何コソコソ話してんだ?』
そこにやって来た馬鹿…いやマイクにジェイが『よぉ』と片手を挙げた。
『クロウに男がどんな生き物かを教えてた。』
『なんだソレ…』
頭の上にいっぱい“?”を浮かべたマイクにジェイが話の経緯を説明する。
『テーマが深いな…“浮気を覚えたら一人前の男である”ってな?』
『…誰の言葉だ?』
『マイケル・スタイナー。』
『『お前かよっ!』』
右京は真面目き聞いて損した気分になった。
ケタケタとバカ笑いをするマイクは『でもさ』と手に持っていたミネラルウォーターのボトルで右京の胸を指す。
『ぶっちゃけココの問題よ!“浮気”の定義はひとそれぞれなんじゃね?』
『…マイク、珍しく正論言ったな…』
『一瞬アランかと思ったぜ!』
そう茶化す二人にマイクはメガネを押し上げる真似をして『興味深いだろ?』と言うのを見て右京は吹き出した。

