入口から入って来た右京にアランは微笑んだ。




『モンスターは絶好調だった!』




『その様だね。マンチェスター大聖堂はどうだった?』




『あ~無駄にでかかった…って何で知ってんだ?』




リッチフィールドに行くとしか話してないのにマンチェスター大聖堂と言われ、右京は眉を寄せる。




クスクス笑うアランとロイを交互に見てハッとした。




『…まさか…ドゥカティ!?』




『正解!我ながら見事な追跡システムだったよ!』




大口を開けて笑うロイを見て右京はガックリと項垂れた。




『気前が良すぎると思ったんだよ…』




『クロウ…人聞きの悪い言い方はよしてくれ。』




『なんで俺ばっか…』




『やだなぁ、クロウだけじゃないよ。』




シレッとそう言うアランに右京は『へ?』と間の抜けた声を出した。




『小型カメラ。クロウが持ってんだろ?』




─これもかよッ!?




『流石にアメリカだとタイムラグがでかかったな~…』




『ジャックした衛星の問題じゃないか?』




『いや、でもジャックするならロシアのが一番都合が…』




唖然として二人の会話を聞いていた右京は微かに目眩を感じた。