クリスは銃に銀弾を装填しながら、どこか嬉しそうに笑った。
右京は『なんだよ…』と少し首を傾げた。
『…ソロ狩りの方が楽だと思ってた。…お前とだとそれが間違いだった事に気付かされる。』
『クリスは今まで独りで頑張り過ぎたんだと思うよ?』
クリスは黙ってただ笑みを浮かべていた。
─馴れ合いってやつかい?…フフフ…弱者の極みだねぇ…
何処からともなく聞こえた声に二人は辺りを見回す。
─そんなに警戒されると傷付く。
声の主はそんな思ってもいなそうな事を口にする。
『お前が元凶か…。』
─人聞きの悪い事を言わないで貰いたい。
低く地を這うように響く声。
─まぁ、立ち話もなんだからこっちに来たまえ…
右京は偉そうなその話し方に苛立ちを覚えた。
奥の扉が勝手に開く。
クリスはフル装填した銃をホルダーに収めると、右京に目配せしてから歩き出した。
─しかし、誰が私のテリトリーに来たかと思えば、君だったとは…正直驚いた。
『そりゃこっちの台詞だ。あんな優男のフリしやがって…』
クリスは部屋の中心でぐるりと室内を見回す。
ほどなくして、その部屋にある扉のひとつが軋みながら開いた。

