とある堕天使のモノガタリⅢ ~ARCADIA~




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ウキョウとコーディがバージを探しに行くと言って出掛けたあと、ユーリはミーシャを呼んだ。



『話があるんだ。そこに座って。』


『何よ、改まって…』


『昨日、ウキョウに酷い態度をとったらしいね。』



そう言われてミーシャはユーリから視線を反らした。



『ミーシャ。俺はお前の兄貴だから気持ちはだいたい判るよ。』


『…』


『…でも、彼は駄目だ。』


『なっ…!なんで…』


『別にウキョウが嫌いとかじゃない。本当にいい奴だし、男としても頼れる。
でも、彼はここには居れない。』



ミーシャは頭ごなしに『駄目だ』と言うユーリに眉を寄せた。



『そんなの分からないじゃない!!
彼の気が変わる事だって…』


『変わらないさ。ウキョウは探しに行くさ。』


『探す…?…何を?』


『彼を待ってる人をだよ。』



そう言われてミーシャはハッとした。




やはり居るんだ…恋人が…




『ウキョウ…思い出したの?』


『いや。でも時間の問題だよ。何より彼がそれを望んでる。

…俺もそれを望んでる。』



ユーリの言葉にミーシャは小さく『なんで…?』と呟いた。