『やっつけるだけなら憎悪だけで十分だ。だけど守るには優しさも必要になってくるんだよ。』
少年達は『そっか!』と素直に頷いた。
『素直でよろしい!よし、アイスでもおごってやるよ。』
右京の言葉に喜ぶ少年達の頭を撫でアイスの屋台へと歩き出した。
『兄ちゃん、なんていうの?』
『俺か?…皆はクロウって呼ぶよ。』
『クロウ…なんかかっけ~!俺ジミー!』
『俺、サム!』
『ジミーとサムだな?憶えておくよ。』
人懐っこさにコーディを思い出す。
少年達と並んでアイスを食べていると『クロウ!』と呼ばれて振り返った。
『マイク!?』
『会いたかったぜ!いつ戻ったんだ!?』
『昨日だよ。』
そう答える右京の隣にいる少年達を見てマイクは首を捻った。
『…クロウの子か?』
『なわけねーだろ…さっき友達になったんだよ。…な?』
『カラテ教えて貰ったんだ!』
『ああ~…なるほど!俺はまた、クロウの隠し子かと思ったぜ!』
『隠し子って…どっちにも似てねぇじゃん…』
『なぁ?』と言う右京に少年達は『隠し子ってなぁに?』と首を傾げた。

