だが、どこで止めたらいいかタイミングが掴めない。
…そして日本語で言い合っていて何を言っているのか解らない…。
「さっきだってお前期待したろ?」
「はぁ?そんなワケないじゃん…」
突然右京が忍の顎を掴んでグイッと引き寄せた。
コーディは慌てて右京を止め様と駆け寄る。
忍は負けじと右京を睨み返す。
「…そーやって俺を誘いやがって…!」
「…馬鹿じゃないの…?私がいつ…」
右京が忍の口を唇で塞ぐのを見てコーディは唖然として固まった。
「…憶えてろよ…後でどっちが万年発情期だかハッキリさせてやる…!」
「…望むところよ!返り討ちにしてやるわ!」
フンッ!と鼻を鳴らすと右京はコーディを振り返った。
『…どうした?』
『…喧嘩…終わったの?』
『“延長戦”だ。』
右京が“ベットで”と付け加えるとすかさず忍がバシッ!と銀髪をひっぱたいた。
『なんでベットなの?』
『コーディ!知らなくていいのよ!』
忍は右京からコーディを引き離すと彼の腕を掴んでさっさと歩き出した。
『いい?あんな大人になっちゃダメよ?』
『…おい、“あんな”ってなんだ…』
『黙っててよ、変態!』
『へ…変態!?』
『そうよ、あの男は“変態”よ!』
『マテマテマテ…』
ギャンギャン騒ぎながら家に戻った彼らをミーシャが出迎える。

