とある堕天使のモノガタリⅢ ~ARCADIA~





忍の腰を抱き寄せ彼女の耳元に何か囁く右京…



それにクスクスと笑う忍…



あまり釣り合ってないと思っていた二人だが、こうして見ると不思議な位お似合いのカップルだとコーディは思った。



彼はハッとした。



─そうか、こういう事だったのか!




『ウキョウ!僕わかったよ!』



『あ?…なんだ急に…』



首を傾げる右京にコーディは興奮気味に目を輝かせる。




『“オトコ”になるのに何で相手が必要なのかだよ!』



『…はぁ?』



『紳士的な行為が自然に出来る様になったら“オトコ”って事でしょ!?』




突拍子もないコーディの発言に忍が右京を睨んだ。




「あんた何を教えてんのよ!」



「違う!それはユーリが…」



「信じられない…!こんな純粋な少年に…」




忍の剣幕にたじたじになる右京をコーディが面白そうに見つめる。




「だってさ…コイツがあまりにもチェリー過ぎるから…」



「いいじゃない!右京と違って見境なく何処でも襲うよりマシよ!」



「なっ!?…ちゃんと場所くらい弁えてるよ!」



「どーだか…!万年発情期の右京が言っても説得力ないわ!」



「お前、人の事言えねぇだろ!?」




ヒートアップする二人がコーディは段々心配になって来た。