「はあ―あたしやっぱり奏太がすきだあ…」

教室にもどって奈々がため息をつきながら独り言のように言った

「ぢゃあさ、告っちゃいなよ!!」

沙羅が人差し指を立てて奈々に言う

「告白かあ・・・ほんと,しちゃおうかな――」

「ほんとに!!??やったあ♪ぢゃあ決まりね」

沙羅が淡々と話を進めていく

「え、ほんとにするの告白!!??」

あたしはびっくりして聞き返した

「なに紗菜あ―奈々が告っちゃだめなの?」

沙羅がつまらなさそうに聞いてきた

「や...ぜんぜんそんなことないんだけど――ちょっとびっくりしちゃって」


「よし!!あたし奏太に告白するよ」

奈々は「決めた」という勇ましい顔で告白を宣言した

「がんばって奈々!!奈々なら絶対OKされるょお♪付き合えたら沙羅たちと一緒にWデートしようね」


「沙羅あ―話が早いよお」

沙羅と奈々は楽しそうに笑っていた

あたしはなぜかものすごく脱力感を感じた

奈々と奏太が付き合うことがすごく嫌だった

自分にだけ彼氏が居ないということが嫌なんぢゃなくて

奏太が誰かと付き合うってことが悔しかった




あたしは気づいた


あたしは奏太が好きなんだ