待ち合わせ時間の10時になって橋本くんが来た。
うわっ…私服もかっこいい。
橋本くんを見てる女の人がいて、少しムッとしちゃう私。
やっぱりモテるんだ…。
「ねぇ、君さ今一人?」
歩いてくる橋本くんに見とれて妬いていた私に知らない男の人二人組が話しかけてきた。
「いえ…今来るところですけど…」
な…なんだろこの人たち、なんか怖い。
「またまたぁ、嘘つかなくてもいいんだぜ?」
「嘘じゃないです!すぐそこまで来てますよ!」
私は橋本くんが歩いてるところを指差した。
「どこにいんのか、わかんねーな」
た…確かに誰かわからないのに指差しても意味なかったかも…。
もう、どうしたらいいの?
「おい」
どうしたらいいのか分からなくて考えていた私に後ろから声をかけてくる人。
今度は何!?
バッと後ろを振り返ると橋本くんの姿。
「は…橋本くん!」
「三日月、お前何してんの?」
「何って!…」
なんて言えばいいんだろう…。
「三日月?」
「おい、お前なんだよ?この子は俺たちと一緒に遊ぶんだよ!」
な…何言ってんのこの人たち!?私何も言ってないよ…。
「ち…違うもん!私は橋本くんと一緒に遊ぶんだもん!」
私は知らない2人組に必死になって言った。
今日は橋本くんと一緒に過ごすんだもん!
「ってことはあんたらが勝手に言ってるだけだろ?行くぞ三日月」
「へっ?」
橋本くんは私の手を掴んで歩き出した。
あの人たちおいていってもいいのかな?
「おい、待てよ!」
1人の人が橋本くんの肩を掴んだ。
「何?」
橋本くんがその人を睨みつけた。
男の人はびびって橋本くんの肩を放すともう一人の人と逃げていった。
なんだったんだろあの人たち…。

