「それと、あんまり男について行くなよ、お前可愛いから」
…へ?
今、橋本くんの口から信じられない言葉がまた出たような…。
「は…橋本くん?」
「…なんだよ?」
「今、可愛いって…」
「あっ…あれはだな!その、あークソっ、冬聖のせいで…」
橋本くんは私から目をそらした。
可愛いかも…今日1日でいろんな顔知ったし…。
でも…。
「ねぇ橋本くん、私橋本くんのこと好きでいていいのかな?」
「…いいんじゃねーの?まぁ俺がいつお前のこと好きになるかは分かんねーけどな」
そう言うと橋本くんは屋上を出て行こうとドアに手をかけたところで振り返った。
「行かねーの?」
「行くよ?でも…」
「行くんなら行くぞ」
橋本くんは私の手を掴んで屋上を出た。