恥ずかしがり屋な君と無自覚な私



「大丈夫だって、三日月真面目すぎ…」


橋本くんは緩んでいた私の手からクッキーの入った袋を取ってクッキーを食べた。


「橋本くんってば!真面目とかそういうんじゃなくて!!」


「そうゆーんじゃなくて?別にいいじゃん先生来てねーんだし」


クッキーのパキッという音が教室に響く。


「先生が来たらどうするの!?」

私はまたクッキーを食べようとする橋本くんを止めようとクッキーを奪い取ろうとするけど、橋本くんはクッキーを上にあげる。


そんなの届かないよー…。


背伸びしても届かないし…。


「橋本くんっ!」


今日はみんな教室にいなくてよかった。


こんなとこ見られたら変な風に思われ…

ガラッ


「小春?あんた何して…」


みみみみみっちゃん!?


ど…どど…どうしよう…。


「はっはーん…お礼のクッキーかぁ、後でしっかり話聞かせてもらおーか…」


みっちゃんはニヤニヤしてるし…橋本くんは普通にクッキー食べてるし…。


「じゃ、俺席戻るから」


そう言って橋本くんは窓側の席に行ってしまった。