「…う…、いや、先生、先に行って下さいっ…」 「ん?おぅ…あと10分だぞ?遅くなんなよ?」 先生は時計を見てえみに伝えた。 “パサっ” 先生はあたしの頭をファイルでたたいて屋上をあとにした…。 「はあーい……」 えみは先生には聞こえない返事をした。 “バタンっ” 屋上の大きな扉が閉まった音がやけに大きく響いた。 「はあぁ~……。緊張したぁ…」 えみは一つ大きくため息をついた。