階段を駆け上がってたら、亮英と辰己先輩が私を追い抜いて行く。



「「「音々…」」」



必死について行き、屋上に出れば、杏先輩を落とそうとしてる音々が居た。



「止めてよ音々!!このままじゃ、音々は捕まるよ!!」



「償って死ねば良い。彰介は何も悪くなかった…」



音々の目は黒い。

何も映さないんだ。

ーーガッシャンッ

辰己先輩と亮英が、フェンスを跨いで、音々を止めに行く。



「もう止めろ…!」



「何で笑って生きてんの…っ!」



辰己先輩に止められた音々は、泣き崩れてしまった。