「ふーん。おじさんらしいな」



亮英は地面に寝そべり、空を仰いだ。

私は一問だけ解いて、空を見た。



「転校生、女なんだよな…」



「は?」



良い雰囲気をぶち壊す馬鹿。

亮英は「確実に辰己に惚れるぞ?」と、私を見た。

…はぁ?;;



「私、そこら辺の女子より顔立ち良いから」



「……人間、中身だろ」



「……」



私は視線を参考書に落とした。

“大丈夫”って、自分に言い聞かせないと、私でも怖い。

イジメより地震。

地震よりお化け。

それよりも、タツが他の女子に行く事が嫌。

昨日、付き合えたばっかなのに。