「あんたたちも十二分にブスだから退いてくれない?」



「はぁ?」



後輩の私に言われて悔しかったであろう先輩たちが睨んで来る。



「ブスは大人しくしてて下さいね?(笑)」



私はニコリと笑い、那々の手を引く。

亮英は昔の事もあり、何も出来ない自分に悔しそうに拳を握ってる。



「誰や、このブ…」



「黙れ、嵐山辰己っ!!」



私は“ブス”と言おうとした嵐山辰己の言葉を遮って怒鳴った。



「何でフルネームなんや」



嵐山辰己は私のかなり苛立ってる様子を察して、空気を読んで話を逸らす。