『ねぇ、これは?』 そんな俺の気持ちは知ってか知らずか、芹梨はお気に入りのアイテムを掲げる。 シフォンの花柄のブラウス。 もう一枚は、ドットのシースルーシャツだ。 両方とも、芹梨なら上手く着こなせる。 どう味付けするのが、一番彼女に似合うだろう。 そう考えるだけで、胸の奥から心地いい高揚感がわき出て来た。 この感じ。あの、芹梨を見つけた日みたいな。 「そうだなぁ…」 俺は芹梨のイメージを頭に膨らませながら、買い物に入っていった。