「やっべ、」
バカか、俺は。
ジャンプに夢中になりすぎて(だってどれも新展開だったんだ)、時間に全く気付かなかった。
俺は急いで棚にジャンプを戻して、コンビニを駆け出した。
どれだけ落ち着いてんだよ、俺は。
幸いコンビニは待ち合わせ場所のすぐ側だったから、息がきれる前に皆の姿を確認できた。
「あ、来た」
最初に紺が気付き、手招きをする。
「おせーよ幹事!」
「楽しみすぎて寝坊した~?」
茶化す真二達を軽く交わし、「わりぃ」と謝った。
そのまま俺は、視線を動かす。
紺、真二、圭吾の前に、四人の女の子。
その中の芹梨を、俺の視線は誰よりも早く捉えた。
薄手のニットにキャメルのダッフル。生地からおそらく、春物だろう。
だぼっとした上半身とは対照的なダメージデニムのショーパンと、そこから伸びる黒のタイツをまとった綺麗な長い足。
足元は、ホワイトのショートブーツ。これもおそらく春物だ。
この前会った時とはまた少し違う印象で、俺は簡単に言えば、ときめいていた。
そして何より、あの黒い綺麗な長い髪が、今日は綺麗に巻かれている。
ひとつひとつのウエーブが、嫌になる程綺麗だった。



