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事態が変わったのは芹梨の元にあの封筒が届いてからそう日にちも経っていない日曜だった。
俺は日曜にも関わらず朝から早起きして街に出ている。
ちょっとこじゃれたカフェは、俺が指定した訳ではない。
「遥!」
店に入ってすぐ、店員よりも先に気付いて声をかけるその人に、俺は笑顔で一例した。
「お久しぶりです、高橋先輩」
「わりいな、日曜に呼び出して」
「や、大学生に休日もくそもないっすよ」
「単位は問題なさそうだな」、先輩の笑い方はちっとも変わっていなくて、俺は少し安心した。
アイスコーヒーを頼み、ようやく先輩の前に腰を落ち着ける。
「どうよ、最近は」
「先輩こそどうなんですか、仕事は」
「まあ、ぼちぼちだよ」
先輩はそう言ったが、俺は先輩がかなり活躍している事を知っていた。
有名ブランドに就職し、その会社でも異例のスピードで重要な仕事を任されていると紺に聞いていたからだ。
その事を敢えて言わない辺り、決して自分の事をぺラペラと自慢しない先輩らしい。
そんな先輩が俺のコーヒーが届いたと同時に唐突に、聞いてきた。



