愛里は男の反応に言いようのない恐怖を覚えた。



男の長い前髪の間からギラギラと輝いた目を見た時、ゾクリと鳥肌が立つ。











「…んで、なんで!!俺がこんなに思ってるのに!!なんでダメなんだよ!?」




頭を抱え背中を丸ませ、男はヒステリックに叫び出した。言っている内容はめちゃくちゃだ。自分が思っていれば相手と付き合える、そんな事が現実にあればこの世の中はカップルだらけだ。



「ほら、はいって言えよ!?俺と付き合うのの何が不満なんだよ!?」




自分を見失った男は愛里に手を伸ばす。