漆黒の姫君



「もう一つの…世界!?」



吃驚してバランスを崩しそうになった愛里を支えつつ、エドガーは頷いた。





「じゃあ、ここは天国じゃないのね!?良かった、私死んでないんだ…!!」

「は、天国?…愛里様はこの世界に必要だから、この世界に呼ばれたんですよ。」










「私が、必要…?」




愛里は普通の女の子だ。そんな愛里に何を求めるのだろう、と不思議に思う。しかしエドガーはいたって冷静だ。とても嘘をついているようには見えない。