「やだやだ!!降ろして下さい!!」 ジタバタと手足を動かし、愛里は必死に抵抗する。しかしエドガーには全く抵抗になっていないようでそのまま愛里を馬の上にひょいと乗せた。 「まったく、愛里様は怪我をなされているんですから安静にしていて下さい。」 はぁ、とため息を吐きながらエドガーが言った。そして愛里を支えながら自分も愛里の後ろに乗る。 「愛里様、しっかり掴まっていて下さいね。」 愛里がはいと答える前に、二人の乗った白馬は動き出していた。