天空のエトランゼ〜レクイエム編〜(後編)

女神の一撃の体勢を見て、僕は息を飲んだ。

今のアルテミアの威力ならば、軽く世界が滅びる。

「まったく!」

慌てて、僕はアルテミアに向かって走り出した。


このように世界は、天使達がいなくなっても、何度も崩壊の危機に陥っていた。

週刊誌に、アルテミアが悪く書かれる度にである。


「アルテミア様…」

その週刊誌を偶然目にしたギラによって、数日後…発行元の会社が潰された。

しかし、そのことが、アルテミアの悪口に拍車をかけることになる。

たかが、週刊誌に書かれた位で、会社を壊す…小さな魔王として。




「アルテミア!」

「死ね!赤星!」

痴話喧嘩。

ジャスティンはそう言ったが、世界が滅びかもしれない喧嘩である。

(いっそ…僕が魔王になろうかな)

そんなことを考えてしまうが…アルテミアに、勇者ができるはずもなく…。

仕方がなく、僕は今の立場にいることにした。

魔王と勇者。

境遇も生まれた世界も違うけど、一番近い距離にいる2人。

世界中がアルテミアの敵になったら、僕は唯一の味方になるだろう。

矛盾しているが、これでいいと思った。

愛するひとがいない世界など、守る気がしないだろうから。

(僕は…永遠にアルテミアに勝てないよ)

そう思いながら、僕は生きていく。

これからも、アルテミアのいる世界で。

ブルーワールドで。




天空のエトランゼ〜レクイエム編。

完。