私の言葉に蘭蝶といっていたみんなは、ありえないという顔をして私を見た。 「悪い。優衣は記憶がないんだ。」 私のかわりに優兄が驚いているみんなに言ってくれた。 「優斗さん…なんで…ですか…?」 「………。」 一人の男の子の質問に、優兄は口を閉ざした。 「ねぇ、もうこの話しはおいといて、みんなの名前教えて?」 「あ、あぁ…。」 重苦しい空気が嫌になった私は、そう言ってみんなの名前を教えてもらった。