「そっか…聞けてよかった……じゃあ、行くね。」



「ああ。優衣、自分の気持ちを素直に受け止めて生きろよ?」



「え?」



「さっき優衣を呼んだ奴、優衣の好きな奴だろ?」



「な…なんで分かるの!?」



「分かるよ…俺はいつでも優衣を見守ってるからな…。」



「クスッ。ありがとう…。じゃあ、本当に行くね?」


「ああ。」



私は怜兄に背を向けて歩き始めた。



怜兄…ありがとう…。
あなたは私の最高のお兄ちゃんです…。



私は振り向かず、ただただ前を歩き続けた。



みんながいる私の居場所を目指して……。