「……い……優衣。」


「ん……。」



私は誰かの私を呼ぶ声で閉じていた目を開けた。


「帰るぞ。あいつら、待ってるから。」



どうやら、私を呼んでいたのは風雅みたいだ。



そういえば、肩貸してもらってたんだっけ…。



「風雅…肩、貸してくれてありがと…重かったでしょ?」



「大丈夫だ、気にすんな。」


そう言って、風雅は微笑んで、私の頭をポンポンと軽く叩いた。



「っ////」



「フッ。行くぞ。」



赤くなった私を見て風雅はまた微笑み、私の手を掴んだ。