風雅は私が掴まった瞬間、エンジンをふかし、バイクを走らせた。 ううう〜。 心臓うるさい〜。 私の心臓はさっきからバクバクいっている。 風雅に聞こえちゃってたら、最悪…。 でも…離したくないと思うのは何故だろう…? たぶん…それは…… 風雅の背中が逞しいくらい大きいから……。 風雅の背中がとても暖かいから……。 「好き……。」 私のその小さな声はバイクのエンジン音によって、誰にも聞こえることはなかった……。