「怜斗を刺した男は逃亡したよ。
優衣は血に染まる怜斗を見て、泣き続けた…。
たまたま近くにいた人が通報してくれて、怜斗は病院に運ばれた。
けど……出血が多すぎて…亡くなった…。」
それを聞いた快里の目からは涙が溢れ出していた。
「俺達は、訳が分からなかった。
だから、俺達は抑えきれない怒りを優衣にぶつけたんだ…!!」
『怜斗が死んだのはお前のせいだ!!』
『なんでお前はいて、怜斗はいないんだよ!!』
『怜斗を返してくれ!!』
『お前さえ、いなかったら怜斗は死ななかったのに!!』
今でも忘れられない。
闇に染まり、何も映していない瞳で俺達を見る優衣を……。


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