「ついたよ、優衣。」 バイクを走らせること数十分、どうやら着いたみたいだ。 「ここが蘭蝶の溜まり場…。」 「そうだよ、優衣がここにくるのは久し振りだね。」 「え…?」 意味が分からなかった。だって、今まで自分はここに来た記憶さえもなかったから。 「あ…ごめんごめん、気にしないで。」 光樹は一瞬しまったという顔をしたが、またいつものニコニコとした顔に戻った。 ……………? 私は不思議に思いながらも、蘭蝶の倉庫に入って行った。