教室に行くと少し騒がしかった。
「どーしたんだよ?何でこんな騒いでんの?」
すると蓮がクラスメートに騒ぎの原因を問い詰めた。
すると男子生徒が嬉しそうにこう言う。
「今日転校生来るみたいなんだけどさっき廊下ですれ違ったんだ。そしたらすげぇ美人で!絶対話しかけなきゃってさ。」
「へぇ、そうなんだ。美人なのかぁ、期待しよ」
「蓮と流星は仲良くなるなよ?いっつも女子の目線はお前らにいってるんだから、次くらい俺たちにも譲ってくれよ」
男子生徒は「頼む」と蓮に言っていた。
僕はそれを横目で見て席に座る。
今ここで「転校生の面倒を見るのは僕なんだ」と言ったら全員から反感を喰らうとこだ。
そんな状況は出来るだけ避けたい。
席に着き、窓から空を見る。
うん、やっぱり快晴だ。
「めちゃくちゃ転校生楽しみ!どんな子かなぁ」
浮かれながら蓮は言った。
だけど蓮の後ろには仁王立ちする花音。
僕はそれを教えてるヒマがなかった。
「…誰をめちゃくちゃ楽しみにしてるって?」
花音さん、オーラが怖いです。


