……母さんの日記はここで終わっていた。
ぽたぽたと瞳からは涙が零れ落ちていた。
母さんの想いが、僕を愛する母さんの愛が体全体を駆け巡っていく。
今まで僕は何をしていたんだろう。
ごめんね、母さん。
僕は少し誤解をしていたみたいなんだ。
母さんは父さんをすごくすごく…すごく、愛していたんだね。
そして父さんも母さんをちゃんと愛していた。
もし父さんに母さんとの想い出話を聞いたら教えてくれるかな。
「…母さん」
夜空に向かってこう呟くと僕を見つめる明るい星がきらりと輝きを増して光った。
「母さん…?」
やっと見つけたよ。
母さんの星。
僕はずっと探してたんだ。
だけどなかなか見つからなくて。
でも見つけることができたよ。
母さんはずっとそこから僕を見ていたんだね。
僕さ、人間なんてつまんない生き物だって思ってたんだ。
父さんが有名人で自分が窮屈だった。
父さんがいるから僕の価値が無くなっていく気がして。
でも自分の価値を磨くのは自分なんだ。
だから僕は自分をちゃんと理解して生きていくよ。
僕なら大丈夫なんでしょ?
ありがとう、母さん。
僕を産んでくれて。
僕を愛してくれて。
僕も母さんが大好きだよ。
もう泣いたりしないから。
強く生きていくよ。
僕は母さんみたいに誰かを幸せにしたいから。


