この世界は残酷なほど美しい



抱きしめられたとき気づいたの。
あなたから愛されたいと。
この温もりにずっと身を委ねたいと。

好き、が大好きに。
大好き、が愛してるに。

変わる瞬間をあなたが教えてくれた。



だけどもう逢えない。
逢えなくなるけどあなたの言葉を励みに、いつか必ず逢えると信じてるよ。

あの約束を果たすためにも、いつか…きっと。



…お父さんの退院の日。
月曜日だからかやはり流星くんの姿はなかった。
そして美羽お姉さんの姿も。
この前検査だと言っていたからしょうがない。
私はポケットに隠し持っていたものを春さんに渡しに行った。

それは星形の折り紙だ。
その中にはメッセージが書いてある。




“おねえさんへ
またあそぼうね。やくそくはまもるからね”



汚い字でごめんなさい。
どうか美羽お姉さんに届きますように。




「春さん!これを美羽お姉さんに渡して欲しいの!」




「うん、いいよ。任せて!お父さん治って良かったね。でもまた遊びにおいでよ。」




「うん!遊びにくる!!」