笑ってください。
えぇ、たくさん笑ってください。
こんな僕で笑ってくれるのなら僕は満足です。
学校の準備をし、蓮の到着を待った。
蓮から連絡が入り、マンションを降りていく。
「お!おはよ、流星。昨日家に来てたんなら顔出せよ」
相変わらず眩しい金髪。
もうすぐ受験が本格的に始まるのにいつになったら黒髪にするのだろう。
黒髪の蓮を勝手に想像してみる…。
うん、なかなかイケるんじゃないかな。
「聞いてんの?流星」
「あっ、ごめん。だって昨日花音来てたんでしょ?お邪魔虫かなぁって思ってやめといた」
「別に邪魔じゃねぇけど。昨日親父と話せて何か分かったか?」
朝陽の照らす道を僕たちは肩を並べ歩いていく。
いつもと変わらない道なのに今日は輝いて見えた。
こんなにも眩しかったっけ?と目を細めてしまうほどだ。
これもきっと。
自分が成長したからだと思う。


