ズルズルッ


土と土がぶつかり擦れる音がした。

それと同時に私は足を滑らせた。


「…きゃあっ!」


村だ、村が見える。

そう思った時段差から足を滑らせて落ちたのだ。


不幸中の幸いにも段は低く大きな怪我は負わなかった。足を捻挫して膝を擦りむいただけ。


……痛い


立ち上がれない



そう思った時、誰かが声を漏らした。


薄暗い森から、私の後ろから。


「やっと追い付いたわ…」



…………




殺される