夜になって、大河が家に来た。

大河が家に来るときはだいたい、
自慢話か、
ゲームをしにくるか、
テスト勉強をしにくるか、
親とケンカをしてプチ家出しにくるか、

それか、
私が悩んでいるのを見て、優しいことを言いに来てくれる時。


今日は、なんで来たんだろう・・・・。


「どうしたの~?なんか自慢話でもできたぁ?」
「・・・ちがう。」
今日の大河はテンションが低い・・。
「ん~?じゃぁ、何なに?ってかテンション低っ!」
「・・・・お前、何に悩んでんだ?」

大河・・・・
大河は私のことをいっつも心配してくれる。
今だって、めっちゃ心配そうに私を見てくる。

「えぇ?悩んでないよ・・?」

私は、まだ嘘をつく。

「俺にも、言えないことなのか・・?」

私は黙ってしまった。
私は、大河を傷つけているんだ・・・
分かってんのに・・・
傷つけてしまう。