彼女にもその笑顔を間違いなく見せているだろう。 でも、それは考えない様にしている。 「ねえ…トシ。ビール呑む?」 冷蔵庫を開けて覗くあたしは、上機嫌。 「うん。呑む!」 無口の彼がこの部屋ではタメ口で会話する。 あたしをサヤカと優しく呼び、彼をトシと呼び合う。 ここだけで繰り広げられる、上司と部下でもなければ、もう一つのカレカノ。