「はじめまして。」 久しぶりの緊張だった。 支社では課長補佐になり、少しだけ昇格。 「木村君!本社から異動された市川さんだ!」 部長があたしを課長の木村さんに紹介した。 「あ…、この人が…よろしく!」 意味深な挨拶に首を傾げながらも頭を下げた。 「じゃあ!頼んだよ〜」 部長が部長席へと戻った途端、木村さんは耳元で囁いた。 「君って、トシのこれだよね…」