退社の用意をして、出口にいる、警備員さんに挨拶をした。 「あたしで最後ですよ。」 「残業、ご苦労様!」 出口に向かい、重い社員通用口を開けると、冷たい風が入り込んだの同時に彼がいた。 「トシ…」 寒い中、いつからここで待ってくれていたのだろう。 あたしは思わずトシの手を掴んだ。 「凄く冷たくなってるじゃん!」 「平気だ。」 素っ気ないトシはあたしの手をサッと離した。